BtoB DM完全ガイド!企画から効果測定まで5つのステップで徹底解説

BtoBマーケティングの担当者で、「Web広告のCPAが高騰してきた」「新しいリード獲得手法を開拓したいが、何から手をつければいいかわからない」といった課題に直面していることはありませんか?

オンライン施策が主流となった今、広告やメールだけでは接点を持ちにくい層へのアプローチ方法として、顧客の手元に直接届くDM(ダイレクトメール)が再び注目を集めています。

紙媒体のDMは、デジタルでは得にくい信頼感や特別感を演出しやすい点が魅力で、展示会やセミナーへの誘導、商談機会の創出など幅広い場面で活用されています。

本記事では、BtoB領域でDMを成果につなげるためのポイントを、「企画」から「効果測定」までの5つのステップに分けて解説します。新たなリード獲得手段としてDMを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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BtoB領域でDMが再評価されている理由

近年、オンライン広告やメールマーケティングなどのデジタル施策が一般化したことで、情報の受け手である企業担当者は日々多くの情報に触れるようになりました。その結果、メールの開封率低下や広告のクリック率減少といった「デジタル疲れ」が課題として浮上しています。

こうした中で注目を集めているのが、実際に手元に届く紙のDM(ダイレクトメール)です。オンラインとは異なる接触体験を提供できることから、再び効果的な手法として見直されています。

まず、紙のDMにはオンライン広告やメールにはない訴求力があります。デザインや紙質などの工夫によって、ブランドの世界観やメッセージをより印象的に伝えることができ、受け手の記憶に残りやすいのが特徴です。

さらに、BtoBにおいては決裁者やキーパーソンに直接アプローチできる点も大きなメリットです。Web広告ではターゲティングが難しい層にも、確実に情報を届けられます。

また、紙のDMは保存性が高く、情報が埋もれにくいという利点もあります。机上や資料棚に保管されることで、必要なタイミングで再び目に触れる機会が生まれやすくなります。

加えて、紙の質感や封筒の開封体験など、五感に訴えるクリエイティブを実現できる点も魅力です。視覚や触覚に訴える要素は、受け手の関心を引き、ブランドへの好印象を形成する効果が期待できます。

このように、オンライン施策の限界と情報過多の時代背景を受け、DMはBtoBマーケティングにおいて再び存在感を高めています。デジタルの補完施策として活用することで、より深い信頼関係の構築や反応率の向上が期待できます。

BtoBとBtoCにおけるDMの違い

同じDM(ダイレクトメール)であっても、BtoBBtoCでは目的や訴求の方向性が大きく異なります。この違いを理解して企画やデザインを進めることで、相手に伝わるDMを作ることができます。

まず、BtoB(企業向け)のDMでは、主に担当者や決裁者といった「業務上の判断を行う立場の人」を対象にしています。そのため、感情的な訴求よりも、合理的な判断を促す「課題解決型のアピール」が重要です。

自社サービスや製品が相手企業のどのような課題を解決できるのか、導入によってどんな成果が期待できるのかを、数値や事例を交えて具体的に伝えることが大切です。

一方で、BtoC(消費者向け)のDMは、個人の感情や生活に寄り添うメッセージが求められます。購買の動機には感情的な要素が大きく影響するため、「自分ごと化」を促すような共感やストーリー性が重要になります。

たとえば、季節のイベントやライフスタイルに合わせたデザイン・言葉選びによって、受け取った人が思わず手に取りたくなるDMを目指します。

このように、BtoBでは「論理的な根拠で信頼を得ること」、BtoCでは「感情に寄り添い行動を促すこと」が成果を左右します。

【5ステップで解説】成果につながるBtoB DMの送り方

BtoB DMで成果を上げるためには、企画からフォローまでを一貫した流れで考えることが大切です。

ここでは、実践的な5つのステップを通じて、より効果的なDM施策の進め方をご紹介します。

  1. KGI・KPI設計「何のために、誰に送るのか」
  2. 送付先リストの入手・作成
  3. クリエイティブの制作
  4. 発送タイミングの最適化
  5. 効果を高めるフォローアップ

DM施策を段階的に設計することで、BtoB DMを単なる「郵送施策」ではなく、戦略的なマーケティング施策として機能させることが期待できます。目的とターゲットを明確にし、デザイン・タイミング・フォローを丁寧に設計することで、より成果につながるDM運用が可能になります。

ステップ1:KGI・KPI設計「何のために、誰に送るのか」

まず行うべきは、目的と目標の設定です。DMを送る理由が「新規リードの獲得」なのか、「既存顧客へのアップセル提案」なのかによって、内容もターゲットも大きく変わります。

たとえば、アポイント獲得を目的とするなら「レスポンス率1%」、セミナー集客を目的とするなら「申込率0.5%」といったように、具体的なKPIを数値で設定しましょう。

また、ターゲットとなる企業の業種・規模・担当部署などを明確にすることで、後のリスト作成やクリエイティブ設計がスムーズになります。

ステップ2:送付先リストの入手・作成

DM施策の成果を大きく左右する要素が、送付リストの質です。以下のような入手・作成方法があり、それぞれに特徴があります。

  1. 自社が保有する名刺や顧客データの活用
  2. リスト販売会社からの購入
  3. 公開情報を基に自作する

いずれの方法でも、ターゲット企業の「意思決定者」に届くよう意識することが成果につながります。

自社が保有する名刺や顧客データの活用

過去の接点がある相手に送ることで、反応が得やすく、信頼性も高いです。ただし、データが古い場合は、最新情報への更新を忘れないよう注意が必要です。

リスト販売会社からの購入

業種や企業規模、エリアなどで絞り込みができるため、効率的なターゲティングが可能です。ただし、すべてのデータが最新とは限らないため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

公開情報を基に自作する

時間はかかりますが、ターゲット精度を高めたい場合に有効です。業界団体の名簿や公式サイト情報を参考に、営業リストを手作業で構築するケースもあります。

ステップ3:クリエイティブの制作

次に、相手の心を動かすクリエイティブを制作します。BtoB DMでは、課題解決を意識した明確なメッセージ設計がポイントです。

キャッチコピーは、ターゲットが抱える悩みや期待を端的に表すことが重要です。
デザイン面では、アルファベットの「Z」を描くように、左上→右上→左下→右下へと自然に目線が流れるレイアウトを意識しましょう。

また、長文説明よりも意図が一目で伝わる構成を心がけ、イラストや写真を効果的に使うことで印象を高められます。

送付物の形態も目的に応じて選択しましょう。たとえば、A4はがきはコスト重視、透明封筒は開封率重視、立体DMはインパクト重視といったように、目的別で使い分けると効果的です。

とくに透明封筒は、中の挨拶状やオファーを戦略的に見せるテクニックとして有効です。開封のハードルを下げ、視覚的に興味を引く効果が期待できます。

ステップ4:発送タイミングの最適化

DMは、相手が落ち着いて目を通せるタイミングに届くことが重要です。一般的には、週の始め(月曜)や終わり(金曜)は忙しく、DMが埋もれやすい傾向にあります。

そのため、火曜~木曜の午前中に届くよう発送日を逆算して調整すると効果が期待できます。

また、業界の繁忙期や企業の決算期なども考慮に入れましょう。たとえば年度末の3月や決算後の4月は、意思決定が動きやすい時期としてDM反応が高まる可能性があります。

ステップ5:効果を高めるフォローアップ

DM施策の成果をより高めるためには、DMを送って終わりにしないことが大切です。DM到着のタイミングに合わせて電話やメールでフォローを行うことで、「DMを見てもらうきっかけ」を作ることができます。

特に、DM到着から3営業日以内のフォローが有効です。反応率が倍以上になるケースもありますので、「先日お送りした資料の件でお電話しました」といった自然なアプローチで商談につなげる確率を高めましょう。

BtoBのDMの成功事例

ここでは、BtoBのDMを効果的に活用し、成果を上げた事例を紹介します。

あるIT企業では、新サービスの提案を目的に、既存顧客および見込み企業の情報システム部門をターゲットとしてDMを実施しました。

DMの内容は単なる製品紹介にとどまらず、導入後の効果を具体的な数値や図解で示す構成としました。さらに、「無料デモ体験」へ誘導するQRコードを掲載し、行動につながる導線を明確に設計しています。

DMの発送後は、到着タイミングを見計らってフォローコールを実施しました。その結果、「資料を見た」と反応した企業を中心に商談化が進み、アポイント獲得率は従来のメール施策を上回る成果を得られました。

この事例からもわかるように、目的とターゲットを明確にし、情報設計・発送・フォローを一貫して行うことが、BtoB DMの効果を高める重要なポイントといえます。

施策を改善し続けるための効果測定とPDCAの回し方

BtoB DMで成果を継続的に高めるためには、効果を数値で把握し、改善を繰り返す仕組みを作ることが大切です。

ここでは、改善の基盤となる3つの指標と、PDCAサイクルの実践方法をご紹介します。

  • 見るべき3つの重要指標
  • PDCAサイクルの具体的な回し方

これらを意識的に運用することで、DM施策を「単発の取り組み」ではなく、「成果を積み上げる仕組み」として継続的に成長させることが期待できます。

見るべき3つの重要指標

DM施策の効果を正しく判断するためには、定量的な指標のトラッキングが重要です。

以下の3つの数値を最低限把握することで、施策の成果を明確に把握できます。

1.レスポンス率
(問い合わせ数÷発送数)
DMに対して反応を示した企業の割合。反応率の高さは、
訴求内容やデザイン、ターゲット設定の適切さを示す。
2.コンバージョン率
(受注数÷発送数)
実際に成約につながった割合を表す。フォローアップの質や
提案内容のわかりやすさが大きく影響する指標。
3.CPA
(総コスト÷受注数)
1件の受注を獲得するためにかかったコストを算出。
DM施策単体の費用対効果を測定するだけでなく、
他のマーケティング施策との比較にも役立つ。

これらの指標を継続的に追跡することで、他のマーケティング施策との費用対効果を比較することも可能になります。

PDCAサイクルの具体的な回し方

効果を高めるためには、一度の施策で完結させず、検証と改善を繰り返す仕組みを整えることが大切です。PDCAサイクルを意識して取り組むことで、より精度の高いDM施策を実現できます。

Plan(計画)ターゲットや目的を再設定し、どの層にどのような訴求を行うかを整理する。
Do(実行)実際にDMを発送する。キャッチコピーやデザイン、送付リストを変えた
A/Bテスト等を実施し、効果の違いを検証する。
Check(評価)前述の指標をもとに、反応率・成約率・CPAを分析。どの要素が成果に
つながったのかを数値で確認する。
Action(改善)分析結果を踏まえて、次回施策を調整。メッセージや送付時期、
フォロー方法などを細かく見直すことが重要。

ターゲット企業の反応を細かく確認しながらPDCAを回すことで、施策の質は少しずつ向上していきます。短期的な結果だけで判断せず、継続的な改善を重ねることで、BtoB DMはより効果的なマーケティング手法として成熟されます。

BtoBのDM発送なら株式会社ラインにお任せください

BtoBのDMは、オンラインでは届きにくい相手に確実に情報を届けられる施策として、近年再び注目を集めています。

ターゲット設計からクリエイティブ制作、発送後のフォローまでを一貫して行うことで、信頼構築やリード獲得につながる効果的なマーケティングを実現できます。

株式会社ラインでは、BtoBに特化したDM企画・制作・発送・効果検証まで、すべての業務をお任せいただけます。豊富な実績とノウハウをもとに、業種や目的に合わせた最適なプランをご提案し、開封率・反応率を高める戦略的なDM運用をサポートいたします。

「はじめてDMを活用する」「既存の施策を見直したい」とお考えの方も、ぜひお気軽にご相談ください。お客様の目的に合わせた最適なDM施策を、株式会社ラインがしっかりとサポートいたします。

この記事を書いた人

ライン編集部

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株式会社ラインは全国3,000万世帯へのポスティング対応が可能。コラム記事では過去の豊富な実績を生かし、ポスティングを実施する際の役立つ情報を発信しています。

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