選挙のポスティングは違法?選挙活動や政治活動でチラシを配布する際のルールを解説
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「選挙においてポスティングを活用したい」「法律に違反しない活用方法はあるか?」など、選挙や政治活動にチラシの配布を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からいうと、選挙活動において投票を促すチラシのポスティングは公職選挙法違反となります。ただし、政治活動にポスティングを行うことは違反ではないため、自身の認知を広げたり政策を知ってもらうためには効果的な手法です。
本記事では、選挙チラシと政治活動チラシの違いや、政治活動でポスティングを行う際のルールについて詳しく解説します。また、効果的なポスティング方法についても紹介していますので参考にしてください。
目次
選挙でのポスティングは違法?
選挙が公示・告示された後の選挙活動において、チラシのポスティングを行うことは公職選挙法違反となります。厳密には、チラシの配布は可能ですが、チラシの規格や枚数、配布方法が限定されています。
具体的なチラシの規格や枚数、配布方法は「選挙チラシと政治活動チラシの違い」で解説しています。
選挙活動中のポスティングは違法ですが、選挙公示・告示前の政治活動中のポステングは違法ではありません。選挙活動と政治活動の違いは以下の通りです。
活動期間 | 活動の制限 | 活動の目的 | |
---|---|---|---|
政治活動 | 選挙公示・告示日前まで | 基本的に自由 (一部文書の掲示や表記ルールあり) | 政策の普及や宣伝、自身の認知度向上など |
選挙活動 | 選挙公示・告示日から投票日の前日まで | 公職選挙法の規定範囲内 | 自身に投票してもらうこと |
政治活動は、自身の認知度を広げたり、活動を知ってもらうための取り組みであり、選挙で当選するための重要な要素のひとつとなります。そのため、政治活動におけるポスティングは、多くの人に自身を知ってもらうための効果的な方法です。
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選挙チラシと政治活動チラシの違い
選挙チラシとは、選挙活動中に配布するチラシのことを指します。また政治活動チラシは、選挙が公示・告示される前の政治活動において配布するチラシのことです。
それぞれの違いは以下の通りです。
選挙チラシ | 政治活動チラシ | |
---|---|---|
頒布期間 | 選挙公示・告示日から投票日の前日まで | 選挙公示・告示日前まで |
頒布枚数 | ・都道府県議会:16,000枚 ・指定都市議会:8,000枚 ・指定都市以外の市議会:4,000枚 ・町村議会:1,600枚 | 制限なし |
頒布方法 | ・新聞折込 ・選挙事務所で配布 ・個人演説会場で配布 ・街頭演説の場で配布 | 制限なし |
記載内容 | キャッチフレーズや文言など、記載事項には制限なし ※一部ルールあり ・頒布責任者と印刷者の氏名・住所を記載(法人の場合は、名称・所在地) ・選挙管理委員会から交付される証紙を貼り付ける | 選挙の事前運動と見なされる表現は禁止 (例) ・〇〇市議会議員候補 ・〇〇党〇〇〇〇公認 ・将来の県知事候補 など |
サイズ | A4サイズ(29.7cm×21cm以内) ※サイズ内であれば形は問わない | 制限なし |
種類 | 2種類まで作成可 | 制限なし |
上記のルールは、公職選挙法に定められています。公職選挙法に違反してしまうと罰金や懲役が科せられる場合や、選挙権・被選挙権が停止になる恐れがあるため注意が必要です。
また、具体的な頒布期間や規制については、自治体の選挙管理委員会に問い合わせすることをおすすめします。
選挙・政治活動においてチラシが有効な理由
ポスティングは、確実に情報を届けられるため、選挙活動や政治活動において活用されるケースがあります。
また、有権者にとってチラシは候補者の情報を知る手段のひとつとして役立てられています。実際に、地域新聞社が実施した選挙に関する読者アンケートによると、50%以上の人がチラシから情報を得ていることが分かります。
近年、SNSやWEBサイトでの発信も重要な政治活動になりつつありますが、インターネットを利用しない層にも情報を届けられるチラシは、選挙・政治活動において有効といえます。
ただし、前述した通り選挙活動中と政治活動中で、チラシを配布できる期間や配布方法が異なるため、ルールを確認しておきましょう。
以降の章では、ポスティングが可能な政治活動におけるチラシ作成のルールやポスティングのコツについて紹介します。
政治活動でポスティングを実施する際のルール
政治活動でポスティングを実施する際は以下2点のルールを把握した上で、チラシ作成やポスティングを行いましょう。
- 選挙期間と非選挙期間を区別する
- 事前運動と見なされる文言を記載しない
選挙活動中の方が規制は多いですが、政治活動中も一部公職選挙法によって規制されていることがあります。まずは、法律を理解しておくことが大切です。
選挙期間と非選挙期間を区別する
法律を守ってポスティングを行うためには、選挙期間と非選挙期間を区別しておきましょう。選挙期間とは選挙が公示・告示されてから投票日までのことを指し、立候補者は投票日前日まで投票を促す選挙活動ができます。
チラシのポスティングが行えるのは、選挙が公示・告示されるまでの非選挙期間のみとなります。選挙期間中は、チラシの配布方法が公職選挙法によって制限されています。
選挙期間と非選挙期間でチラシに記載する文言にも制限があるため、それぞれの期間を区別することが重要です。
事前運動と見なされる文言を記載しない
事前運動とは、選挙の公示・告示日より前に行う選挙活動のことです。しかし、選挙の公平性を保つために、非選挙期間に事前運動を行うことは、公職選挙法で禁止されています。
例えば、非選挙期間中の政治活動におけるチラシで、選挙に出馬することや、どの選挙に出馬するのかが分かる文言は、事前活動と見なされる可能性あります。
具体的に、事前運動と見なされる可能性がある具体的な文言は以下の通りです。
- 〇〇市議会議員候補
- 〇〇党〇〇〇〇公認
- 将来の県知事候補
事前運動に該当するか不明な場合は、自治体の選挙管理委員会に問い合わせすることをおすすめします。
政治活動チラシの効果的なポスティング方法
政治活動チラシの効果的なポスティング方法は、以下の通りです。
- 選挙に近い時期に配布する
- 配布内容を毎回変更する
- エリアの特色に合わせたチラシを配布する
- 短期間で集中的に配布する
- 対象エリア全てに配布する
政治活動においてチラシを効果的に配布できれば、認知度向上につながり、全く同じチラシでも高い効果を期待できます。
ポスティングをする住宅には、自身以外の政治活動チラシも届くことが想定されるため、埋もれないように効果的なポスティング方法を理解しておくことが大切です。
選挙に近い時期に配布する
政治活動チラシは、選挙に近い時期に配布することで高い効果を得やすいです。政治活動チラシを配布する目的は、有権者に自身を認知・共感してもらうことで当選につなげるためです。
選挙から遠い時期にチラシを配布しても、選挙日当日に忘れられてしまう可能性があります。
また、選挙活動に入ってポスティングを行った場合は公職選挙法違反になってしまうため、選挙公示・告示の前日までに全ての選挙活動チラシを配布しておく必要があります。
配布内容を毎回変更する
政治活動チラシを配布する際には、配布内容を毎回変更してみるのも方法のひとつです。政治活動チラシを複数回に分けて配布する場合、毎回同じ内容だと飽きられてしまう可能性があります。
例えば、3回に分けてチラシを配布する場合は以下のように内容を変更します。
- 1回目:自身について簡単に紹介
- 2回目:自身の政策で最も訴求したいポイントを紹介
- 3回目:1回目と2回目の内容をまとめた内容を紹介
1回のチラシにプロフィールや政策を全て記載してしまうと文字数が多くなり、読みづらいチラシになってしまう可能性があります。複数回に分けてチラシを作成することで、伝えたい内容を絞って訴求できるため読み手の負担少なく情報を届けられます。
エリアの特色に合わせたチラシを配布する
政治活動チラシを配布するなら、エリアの特色に合わせてチラシ内容を変更することをおすすめします。エリアによって、支持される政策が異なることもあり、チラシ内容を変更した方が共感してもらえる可能性があります。
例えば、子供が多い地域なら子供の支援に関する政策を訴求し、高齢者が多い地域なら福祉や介護に関する政策を訴求すると高い効果を期待できます。
ポスティングを行う際は、チラシを受け取った人が、どのような印象を抱くのかまでを考えることが大切です。有権者に「この人に任せたい」と思ってもらえるような内容のチラシを配布しましょう。
短期間で集中的に配布する
効果的に政治活動チラシを配布するなら、短期間で集中的に配布することも大切です。短期間でチラシを配布した方が、有権者となる人たちの話題になる可能性があり、口コミで広げてもらうこともできます。
例えば、1週間で3回以上繰り返して配布することで、有権者に大きな印象を与えやすくなります。時間をおいてこまめに配布するのではなく、短期間で集中的に配布をしてみましょう。
選挙区内となるエリア全てに配布する
政治活動チラシの配布では、可能な限り対象エリア全てに配布することが大切です。一部のエリアで影響力を持っても、残りのエリアで影響力がなければ選挙を優位に進めることは難しいです。
予算やリソースの問題で、全ての対象エリアに配布できないこともあります。全てに配布できない場合は、優先度の高いエリアから配布するのがおすすめです。
子供向けの政策をメインとして活動している場合、ファミリー層の多いエリアから配布しましょう。ターゲットによって配布エリアの優先順位を決めておくことで、効率よくチラシを配布できます。
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選挙のポスティングは政治活動なら違法にはならない
選挙期間中のポスティングは公職選挙法で禁止されていますが、政治活動中であれば違法ではありません。また、政治活動中のポスティングは自身の認知度拡大や政策をアピールする手段として有効です。
選挙に近い時期にポスティングを実施したり、エリアによってチラシの内容を工夫することで、チラシの効果を高めることも可能です。
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この記事を書いた人
ライン編集部
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