DMとチラシの違いとは?特徴やメリット・デメリット、デザインのポイントを解説

集客や販促を強化するための手段として、多くの企業が「DM(ダイレクトメール)」や「チラシ」を活用しています。いずれも紙媒体を使ったアプローチ方法ですが、それぞれ特徴や活用シーンが異なるため、違いを正しく理解した上で使い分けることが重要です。
DDMやチラシは、適切に活用すれば自社商品・サービスの認知拡大や売上アップにもつながりますが、集客効果をより高めるためには、それぞれのメリットやデメリットを理解しておくことが大切です。
本記事では、DMとチラシの違いをはじめ、それぞれの特徴や効果的な使い方、集客力を高めるデザインのポイントまで詳しく解説します。最適な広告手法を選ぶことで、より費用対効果の高い集客を実現させましょう。
目次
DMとチラシは何が違う?

DM(ダイレクトメール)とチラシは、どちらも紙を使った広告手法ですが、配布方法やサイズ、形状に明確な違いがあります。DMとチラシを活用する際には、それぞれの特徴を理解した上で、目的や商材に合わせて媒体を選定することが大切です。
DMとチラシで高い効果を得るためには、それぞれの特徴を明確にしておきましょう。
DM(ダイレクトメール) | チラシ | |
---|---|---|
ターゲット | 特定の個人や企業 | 不特定多数 |
配布方法 | 郵便、メールなどで直接配信 | ポスティング、新聞折込、街頭配布など |
コスト | 1通あたりのコストが比較的高い (メールの場合は除く) | 配布単価が比較的安価で、大量配布が可能 |
内容の自由度 | ターゲットに合わせてカスタマイズ可能 | 一般的で広く受け入れられるデザインが必要 |
主な用途 | リピーター向けキャンペーン、特定顧客への案内 | 新規顧客獲得、セールやイベント告知 |
チラシは主にポスティングや新聞折込を通じて広く配布される広告です。サイズは手になじみやすく、情報をしっかりと伝えられるA4サイズが一般的ですが、新聞折込では目を引く大きさのB4サイズやA3サイズなども使われます。
一方、DMは、特定の個人や法人に向けて直接送付する広告物で、封筒に入れて送るタイプだけでなく、ハガキタイプやリーフレット、冊子など、形状のバリエーションが豊富です。サイズは、主にA6~A4サイズが一般的に使われることが多いです。
このように、DMとチラシは見た目や用途に違いがあり、それぞれの特性を理解したうえで目的に応じて使い分けることが重要になります。
DM(ダイレクトメール)とチラシの主な特徴については、以下のとおりです。
DM(ダイレクトメール)は特定のターゲットへの訴求に強い
DMは「ダイレクトメール」の略語で、特定の個人や企業に直接送られる広告です。郵便やメールを通じて届けられ、名前や住所を指定することで、個別性の高いアプローチが可能です。
DMは、ターゲットに対して直接情報を届けられるのため、費用対効果を重視したい場合には、不特定多数に送付する方法ではなくDMを選ぶことをおすすめします。ただし、チラシのように不特定多数に配布する方法よりも1通あたりの単価は高くなる傾向にあります。
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チラシは知名度を高めたいときに有効
チラシとは、一般的に紙に印刷された広告物のことで、街頭配布やポスティング、新聞折込などの媒体を利用して不特定多数の人に配布が行われます。最近では、紙媒体によるチラシだけでなく、デジタルチラシを活用する企業もあります。
チラシは、DMのようにターゲットに対して直接情報を伝えられるわけではありませんが、1通あたりの単価が比較的安価なため、より多くの人に情報を届けることが可能です。
このように、DMは「特定の人に深く」、チラシは「広範囲に広く」情報を届ける手段と言えます。目的やターゲットに応じて使い分けることで、より効果的な宣伝が可能です。

DMのメリット・デメリット

DMを検討している場合は、メリット・デメリットを理解しておくことで、自社の商材と相性が良いかどうかが判断できるため、事前に確認しておくことが大切です。ここでは、DMのメリットとデメリットについて解説します。
DMのメリット
DMのメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- ターゲットに訴求しやすい
- 効果測定のためのデータを集めやすい
- 一度に多くの情報を伝えられる
DM(ダイレクトメール)の最大のメリットは、ターゲットに的確に訴求できる点です。宛名付きで特定の相手に直接届けられるため、年齢や性別、過去の購買履歴などの顧客データを活用すれば、個々のニーズに合った内容を届けることができます。
また、DMは効果測定がしやすい点も魅力です。クーポンコードや専用の問い合わせ先を記載すれば、どれだけの反応があったかを数値で把握できます。DMにQRコードを載せておくと、自社のホームページやキャンペーンページへのアクセス数も測定でき、次回以降の改善につなげやすくなります。
さらに、DMは一度に多くの情報を届けられるのも利点です。特に封筒タイプであれば、複数の資料やパンフレットを同封することができ、商品の魅力やサービス内容をじっくりと伝えることができます。
DMのデメリット
DM(ダイレクトメール)には多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
- 全体的に費用が高くなる傾向
- ターゲット別に内容を変更する場合がある
- 顧客情報を収集・管理する必要がある
まず、DMはチラシに比べて全体的にかかる費用が高くなる傾向があります。印刷費や封入作業、郵送コストに加え、ターゲットに合わせて内容をカスタマイズする場合には、その分の制作費や工数も増えます。特にターゲットごとに情報を変える場合、コストと手間がかかりやすくなるため注意が必要です。
また、DMは顧客情報の収集・管理が前提となるため、その体制が整っていない企業にとっては準備に時間を要する場合があります。個人情報の取り扱いには細心の注意が必要で、管理体制やセキュリティ面への配慮も求められます。
新規顧客向けのDMの場合は、開封されるまでにひと手間かかるため、「不要な広告」と判断されやすくチラシと比べて開封率が低くなる可能性があります。内容がどれほど魅力的であっても、見てもらえなければ反響にはつながらないため、デザインやキャッチコピーで「開封したくなる工夫」を凝らす必要があります。
チラシのメリット・デメリット

チラシを実施する際にも、メリットとデメリットを理解しておくことが重要です。ここでは、チラシのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
チラシのメリット
チラシのメリットは、以下のとおりです。
- 不特定多数に訴求できる
- 保存性が高い
- 媒体によってエリアを絞ることも可能
チラシはDMとは異なり、不特定多数の人に幅広くアプローチできる点が大きな魅力です。新聞折込やポスティング、街頭配布など、配布方法を選定することでターゲットの限定や拡大も行えます。たとえば、新聞折込を活用すれば、特定の地域や購読層に向けて効率的に情報を届けることが可能です。
また、チラシはかさばらないため、保存性が高いという特徴もあります。すぐに行動につながらなくても、自宅で見返して来店や購入のきっかけになるケースも期待できます。
さらに、ポスティングなどの媒体によってはエリアを絞ったアプローチも可能です。地域密着型の店舗やイベント告知など、商圏が限られているビジネスにとっては、効率よく見込み客にリーチできる点が大きな強みとなります。
チラシのデメリット
チラシには以下のようなデメリットもあるため、それぞれを理解した上で実施を検討しましょう。
- ターゲット以外にも届けられる
- 情報量に限界がある
- 配布方法によって効果が異なる
チラシは不特定多数に訴求できる一方で、ターゲット以外の層にも届けられてしまう点がデメリットとして挙げられます。年齢や興味関心に合わない層に届いてしまうと、せっかく配布しても見てもらえず、費用対効果が下がる可能性があります。
また、チラシは限られたスペース内で情報を伝えなければならないため、どうしても情報量に限界があります。一度にたくさんの情報を伝えるのには不向きであり、情報を厳選して訴求することが大切です。
さらに、チラシの効果は配布方法やタイミングに大きく左右されるという点も注意が必要です。たとえば、同業他社と配布タイミングが重なったり、デザインが似通っていたりすると、印象が薄くなってしまう可能性があります。また、チラシによる認知度向上には継続的な配布が求められるため、長期的な施策が必要になる可能性があります。
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DMやチラシがおすすめのケースとは

目的やターゲットによって、DMとチラシの使い分けは重要です。ここでは、それぞれの広告手法が特に効果を発揮しやすいケースをそれぞれご紹介します。
DMの利用が効果的なケース
DMが効果的なケースとしては、以下が挙げられます。
- 特定のターゲット層に向けて情報を届けたい場合など、明確な顧客がイメージできる時
- 顧客に向けたキャンペーンや割引情報を提供したい時
- 新サービスや新商品を案内したい時
- 特定の顧客に対して、アンケートを実施したい際にも有効
DMは個別に郵送する手法で、顧客リストや属性データに基づいて狙ったターゲットに確実に情報を届けることができるため、ターゲットが明確な場合に特に効果的です。そのため、リピーターや既存顧客へのアプローチに向いており、「あなただけの特別割引」などの限定感を演出することで反応率の向上が期待できます。
また、リーフレットや封書型DMを活用することで、詳細な情報を丁寧に伝えることができ、商品やサービスの魅力をしっかりと伝えることができるため、新サービスや新商品を案内したいときにも効果が期待できます。
さらに、DMは特定の顧客に対してアンケートを実施したい場合にもおすすめです。QRコードや専用URLなどを掲載することによって、アンケートフォームへの誘導もスムーズに行えます。
チラシの利用が効果的なケース
チラシの利用が効果的なケースとしては、以下が挙げられます。
- 地域密着型のサービスを宣伝したい時
- 店舗の住所や所在地を認知してほしい時
チラシは不特定多数にアプローチできる手法のため、地域密着型のサービスを宣伝したい場合に利用するとより効果が期待できます。たとえば、飲食店、美容室、学習塾、クリーニング店など、地域住民が対象の商材・サービスは、周辺住民にアプローチできる新聞折込やポスティングによるチラシ配布が効果的です。
また、オープン前後の店舗や、既存店舗のリニューアル情報など、「実際に足を運んでもらいたい場所」がある場合もチラシの活用が有効です。地図やアクセス情報を記載することで、集客につながりやすくなります。

効果的なDMやチラシデザインのコツ

より集客効果を高めるDMやチラシデザインを作成する際のポイントは、以下の4つです。
- 簡潔でインパクトあるキャッチコピーを作る
- ターゲットに「自分宛て」だと認識させる
- チラシに特典情報を記載して目を惹く
- 専門の制作会社に依頼する
DMやチラシを利用しても、なかなか期待する効果が得られない場合もあります。より効果を高めるためには、デザインを作成する際のポイントを理解することが大切です。
簡潔でインパクトあるキャッチコピーを作る
DMやチラシの効果を高めるためには、簡潔でインパクトのあるキャッチコピーを作成することが大切です。ターゲットのもとには、毎日数多くのDMやチラシが届いている可能性があり、興味を引けなければ読んでもらうことができません。
キャッチコピーを考える際には、明確でインパクトのあるコピーを大きく配置すると、内容を読んでもらえる可能性が高まります。
ターゲットに「自分宛て」だと認識させる
DMやチラシの効果を高めるためには、ターゲットに「自分宛て」だと認識してもらうことが重要です。誰に向けた内容なのかがわからなければ「自分には関係ない」と思われ見てもらうことができません。
ターゲットに自分宛てだと認識してもらうためには、事前に明確なターゲット設定をしておきましょう。訴求したターゲット層だけを考えるのではなく、自社の商材に合うかどうかも検討した上で適切なターゲット設定を行うことが大切です。
チラシに特典情報を記載して目を惹く
チラシに特典をつけることで、ターゲットの興味を惹きやすくなります。入口は特典だったとしても、内容を読むことで興味を持ってもらえる可能性が高くなります。
チラシにつける特典としては、以下のようなものがおすすめです。
- 割引クーポン
- 一定時間の無料サービス
- サンプルの配布
チラシに特典を付けることで、ターゲットに対してお得に感じてもらえます。特典の有無に気づいてもらうためにも、目立つ場所に目立つデザインで特典を記載することが大切です。
専門の制作会社に依頼する
DMやチラシの集客効果を高めるためには、専門の制作会社にデザインを依頼するのもおすすめです。
DMやチラシを作成する際のポイントを理解していても、商材やターゲットによって最適な戦略方法は異なります。また、そもそもデザイン作成のノウハウがない場合は、思うようなクオリティのデザインを作成できない場合や、大幅な時間を要してしまう可能性があります。
制作会社に依頼すれば、過去のノウハウやデータをもとに最適な戦略設計のもとデザイン作成を行ってもうことができます。そのため、思うようなDM・チラシの効果が得られない場合や、より費用対効果の高いデザイン作成を求める場合におすすめです。
DMやチラシのデザイン作成でお困りの場合は、株式会社ラインにお任せください。
過去の豊富な実績を生かしてプロのデザイナーが媒体やターゲットに合わせたDM・チラシのデザイン作成を行います。また、デザイン作成だけでなく、ポスティングや新聞折込など媒体のご提案から効果検証まで、すべての業務をお任せいただけますので、ぜひお気軽にご相談ください。

DMやチラシのデザイン作成でおすすめのテンプレート

DMやチラシを作成する際におすすめのテンプレートサイトは、以下の3つです。
- Canva
- PIXTA
- Officeテンプレート
DMやチラシの効果を高めるには、より訴求力のあるデザインが求められますが、デザインの知識やスキルがない場合、ゼロから作成するのは難しい可能性があります。
初めてチラシの作成を行う際は、上記のようなテンプレートツールを活用してみましょう。
Canva
Canvaは、ブラウザ上で使える無料デザインツールで、初心者でも直感的に操作できるのが魅力です。豊富なチラシ・DM用テンプレートが揃っており、画像やテキストを差し替えるだけで、簡単にプロ品質のデザインが完成します。
専門的な制作ソフトやツールを使用した場合、よりクオリティの高いオリジナルのデザインを作成することができますが、使いこなせなければ意味がなく、学習にも多くの時間を要する可能性があります。
Canvaなら、DMやチラシの制作経験やデザインに関する知識がなくても、一定以上のクオリティを保った状態でデザインを作成できる可能性があります。また、オンライン印刷と連携しているため、印刷から発送まで一括で行うこともできます。
PIXTA
PIXTAは、画像や動画をメインで取り扱っている無料サイトです。画像や動画を無料でダウンロードできるだけでなく、DMやチラシに活用できるテンプレートを950点以上の中から利用できます。
会員登録をすれば、PowerPointのテンプレートもダウンロードでき、スムーズにDMやチラシ作成が可能です。DMやチラシに活用する素材を探しつつ、テンプレートも一緒に探したい人におすすめです。
Officeテンプレート
Microsoftが公式に提供している無料テンプレートツールで、WordやPowerPointでそのまま編集できるのが大きな魅力です。テンプレートのファイルを開くだけで、自動的にWordやPowerPointが立ち上がり、文章や画像を差し替えるだけで手軽にオリジナルのチラシやDMが作成できます。
使用方法も丁寧に記載されており、初心者でも迷うことなく操作できるよう配慮されています。テンプレートの種類も豊富で、趣味のイベント案内から商店街のセールチラシまで、幅広い用途で使用できます。
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DMとチラシの違いを理解し集客効果を高めよう

DMとチラシを有効活用できれば、集客に大きく役立てることができますが、ただ配布を行えば良いというわけではありません。デザインを作成する際のポイントやメリットとデメリットを理解し、自社商材に合わせて使い分けることが大切です。
DMやチラシを初めて利用する方や期待する集客効果が得られない場合は、株式会社ラインにご相談ください。株式会社ラインではデザイン作成だけでなく、戦略設計や効果測定などすべてを一括でご依頼いただけます。
何から始めれば良い分からない場合でも、一から丁寧にご説明させていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人
ライン編集部

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